Go, Women, Go!!™

アラフォー以降を素敵に生きよう! 「死ぬまでオンナを捨てないアメリカ女子」に学ぶ、楽しい年の重ね方

「老後準備は10代から!」が、アメリカの常識?

日本では最近「老後2000万円問題」が随分話題に上がっていましたが、アメリカと日本では老後への備えに対し、ずいぶん考え方が違うように思います。私の周りのアメリカ女子に聞いてみると、「老後準備は30代から始めました」と言う人が多いです。

 

「え?そんなに若いうちから?」

 

……いやいや。最近の若い人だと、10代からリタイアメントを見据えたキャリア構築をしている人が、ほとんどのようです。

f:id:horizonchild:20190809142636j:plain

10代から考えねばならない、リタイア後のこととは?

 

学資ローンの重圧によって、将来を考えざるを得ないアメリカ人たち

 アメリカは学費がとにかく異常に高いです。「親が大学まで卒業させる」という家庭は少なく、子供たちの7割が親には頼らず、学資ローンを組みます。公立大学の学費
は年間1万ドル(110万円)から2万5000ドル(275万円)と言われていますが、これに寮費などの生活費を入れると、4年間で学生たちが背負う借金は、平均 10 万ドル (1100万円)にもなります。つまり、大学に行こうと思って学資ローンを組んだ途端、その人たちは社会に出た後、「借金まみれになるのが条件」という現状なのです。
 
 しかも、多くの学生が利用する連邦政府が用意している学資ローンの金利が、これまた「ありえない!」のですよ。2016年 12 月現在、学資ローンの金利は平均4・6パーセント、修士号以上を取得す る場合の学資ローンに至っては、平均6・2〜7・2パーセントにもなります。利率は変動するため、いつ高くなるかわからないというおまけつき。日本の金融公庫だと、確か金利は2%よりはるかに下だった記憶が。とにかく、ほんと、ありえんのです! そんなわけで、学生たちは社会に出て借金を返す頭でいないと暮らしていけないため、必然的に長期的プラン、つまりリタイアメントについても、早くから考えるというわけです。

 

中学校でもリタイアメント・プランニングの授業が!

 そんな背景もあるからでしょうが、学校でも早くから「リタイアメント・プランニング」なるものを考えさせる授業が組み込まれることがあります。私の一人娘は現在中学生ですが、中学校2年でその授業がありました。近所のファイナンシャル・プランナーがやってきての特別授業だったようですが、内容を聞いてびっくり!

 

 「どんな進路に進み、学費にいくらかけたいか(つまり借金作りたいか」、「それをどうやって返してどんな仕事につく」、「仕事は何歳までして、何歳でリタイアするか」、「そのために必要な20代での目標、30代でも目標は何であるべきか」なんてことを真面目に語り合い、紙に書きだすという作業をしたそうな。わたし、そんな将来のこと、中学校時代には考えたこともなかったです(汗)

 

リタイアに向けて必要な情報をまとめた雑誌まで存在する!

 それと、アメリカにはリタイアに向けてどんな準備をすべきかという情報が網羅されている専門誌もあります。以前『BizSeeds』でも、こんな記事を取り上げました。

bizseeds.net

 

 愛読者は老人が多いだろう!と思いきや、コアな読者は30代後半から40代半ばくらいの人らしい。ジジババ(おっと、失礼!)になってから焦る人は少ないのかもしれません。そのころになると、リタイアに向けての最後の10年、15年を、どんな風に準備すべきかと、多くの人が考え出すからかもしれません。

 

 ほんと、所変わればといいますが、もしかしたら高齢化社会が進む日本でも10代からの「リタイアメント」を軸においたキャリア教育が必須と言う日もやってくるのかもしれませんね。