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アラフォー以降を素敵に生きよう! 「死ぬまでオンナを捨てないアメリカ女子」に学ぶ、楽しい年の重ね方

アメリカ女子は、親の自宅介護をしない?!

 私の周囲のアメリカ在住日本人女子の多くは、日本に残した両親の老後の心配に頭を悩ませていることが多いです。兄弟姉妹がたくさん日本にいるなら良いけれど、一人っ子だったり、何らかの事情で日本の兄弟姉妹が親のサポートを出来ない状態だと、本当に大変!しかし、その話をアメリカ女子の友達にすると、「は???」と驚かれてしまいます。一体なぜでしょう?

 

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介護の準備は「自分で」するアメリカ人

 

日本に介護帰国すると言ったら、アメリカ女子は全員固まった……

 皆さんも一度は「アメリカは自己責任の国」ということを、耳にしたことがあると思います。でも、私は「うーん、自分の責任は自分で取るのは当たり前だし、どういう意味なんだろう?」と、ちょっとこの言葉がピンとこないなぁと漠然と思っていました。

 普通に生きていたって、基本的には日本だって「自己責任」ですよね。でもこの介護問題の話をアメリカ女子の友達と話した時に、「あ、そういうことか!」と今までの謎が腑に落ちた気分になりました。

 

 つい最近、友人の母親が「要介護」の状態になったんです。それでその彼女が「子供を残して、日本に帰って介護しなくちゃいけない」って話をしたら、アメリカ女子たちに「え?なんで?」と驚かれてしまい。

 「介護の準備って、そのお母さんは自分の老後を娘に見てもらうつもりでいたの? 施設に入れるでしょう?」と。「いや、なんか病気を認めたくないみたいで、介護施設は嫌だっていっているらしいんだよね。しかもお金がないらしく。」と伝えると、全員が文字通り硬直しました。

はい、硬直!!です。固まっちゃった、アメリカ女子全員。

「最後は住み慣れた家で死にたい」はワガママか?

 まず、アメリカ女子に言わせると「病気を認めない」という意味が分からないらしい。「自分の病気なのに、なぜ認めないの?」と……はい、ごもっともです(汗)。

 次にこれが一番信じられないと言われたのですが、老後の準備をしなかったという点。「家があれば、お金作れるでしょう?」と。アメリカでは「実家」を長く持つという慣習がありません。皆さん、自分のライフステージに合わせて、家を次々に買い換えます。ローンの仕組みや税金制度も違うので、日本ではそれがしにくいとも思いますが、アメリカ人の多くは「リタイア」を考える際、多くの場合に「ダウンサイズ」といって、住む場所を小さくして、売ったお金を老後資金として投資に回したりして、やりくりするんですね。それをせず、長年住み慣れた家に住み続け、家があるのにその家を転がして老後準備もせずお金がないと言い、そこで「死にたい」と思う気持ちは、アメリカ人には全く理解されませんでした。

 

よく言う「アメリカは自己責任の国」は、こういうことか!!

 アメリカ女子の友達が、この会話の最中にこんなことを言いました。

「ウチはね、パパが貧乏なのよ。ママと離婚してからさっぱりで、今でもトレーラーハウス(巨大なキャンピングカー)が住まいなの。そうしている理由は、稼ぎが少ないからっていうのもあるけれど、主には老後介護が必要になった時に、自分で介助施設に入るお金やケアギバー(介護人)を雇うために備えてセーブするため。ちゃんと自分でやりくりしているから、子供に助けて欲しいなんて、絶対言わないわ。数年前ガンになったけど、ちゃんと自分で向き合って解決したわよ。私はそんなパパを私は誇りに思っているし、とても愛しているの!」

 

 ちなみに彼女の旦那さんは、地元シアトルのアマゾンに勤めていてそこそこエリートです。家も裕福だし、彼女自身もヨガの先生していてお金はあります。けれど、そのお金は、自分たちの子供と自分たちの老後のためであって、パパに使う予定は一切ないそうな。この会話をしたことで、ようやく「アメリカは自己責任の国」という本当の意味を理解できた気持ちになりました。